公開質問状「VI. 雇用と格差」の回答

Q13.(非正規雇用)

日本社会における深刻な少子化・未婚化の根底には、若年層で非正規雇用(パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託など)が全労働者の4割近くを占める事態があると指摘されています。国税庁の調査(2014年)によれば、年間の平均給与は正規男性が532万円、正規女性が359万円、非正規男性が222万円、非正規女性が148万円であり、非正規労働は低賃金で当然とみなされる風潮が強くあります。また、仕事自体は継続して存在する場合でも有期で雇用される例が広く見られます。これに対して、安定した雇用のもとにおいてこそ労働者の能力も高められ、持続可能な成長が可能になるという見解も見られます。

非正規雇用の増大に対してどのようにお考えでしょうか。a〜eからご自身のお考えに近いものをご選択ください。(複数選択可
(典拠:国税庁長官官房企画課「平成26年分民間給与実態統計調査」

  1. 雇用の流動化・柔軟化・多様化を図るために、非正規雇用が一定の割合を占めるのはやむをえない。
  2. 非正規労働者の中でも専門的知識を有するなど特に有能と認められる者については、特例措置として無期雇用に転換したり、正社員化したりすることが必要である。
  3. 労働契約法など関連法令を改正し、正規労働者と非正規労働者の待遇の差について、事業者にその合理性について説明義務を課すべきである。
  4. 労働契約法など関連法令を改正し、正規労働者と非正規労働者の待遇の差について、法令に違反した場合には事業者への罰則規定を設けるべきである。
  5. 労働契約法など関連法令を改正し、恒常的・継続的な仕事に対して「有期雇用」を設定することを許さない「入り口規制」を設けるべきである。
自民党 ニノ湯さとし 幸福実現党 大八木みつこ
回答なし
党の公約を見てくれと返答
回答待ち
民進党 福山哲郎 日本共産党 大河原としたか
適した選択肢なし e

Q14.(保育士の給与)

「保育園落ちた日本死ね」という匿名ブログを契機として「保育園に落ちたの私だ!」という声が広がり、保育園の待機児童の増大、保育士不足に注目が集まっています。保育士の給与は認可保育所の運営費にかかわる国の基準に準拠しており、平均給与は約22万円と、全産業平均に比して10万円近く低い状態です。安倍内閣は、本年5月、「ニッポン一億総活躍プラン」をまとめ、保育士の月給について従来の処遇改善に加えてさらに2%(月額約6000円)引き上げた上で、ベテラン保育士については、全産業の女性労働者平均とのあいだの4万円程度の賃金差を埋める方針を公表しました。

保育士の給与問題について、どのようにお考えでしょうか。まずa〜eから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:「平成27年賃金構造基本統計調査」「ニッポン一億総活躍プラン」

  1. 保育士の給与は現状維持でよい。
  2. 政府プランの通り、ベテラン以外については2%程度アップすることが望ましい。
  3. ベテランと若手とを問わず、保育士の給与を女性の全産業平均並みとすべきである。
  4. ベテランと若手とを問わず、保育士の給与を全産業平均並みとするため、さしあたって一律5万円程度アップすべきである。
  5. ベテランと若手とを問わず、保育士の給与を全産業平均並みとするため、一律10万円程度アップすべきである。
自民党 ニノ湯さとし 幸福実現党 大八木みつこ
回答なし
党の公約を見てくれと返答
回答待ち
民進党 福山哲郎 日本共産党 大河原としたか
d e
(理由)
  1. 本来ならば、子どもは母親が愛情込めて育てるべきであり、保育園はやむをえない場合の必要悪だから。
  2. 子どもを生み、育てやすい環境を整備することは、少子化が深刻化する状況において社会全体の共通の課題とすべきことだから
  3. 子どもを生み、育てやすい環境を整備することは、憲法に定める「健康で文化的な.低限度の生活」を営む上で不可欠のことだから。
  4. 保育士の給与を女性の平均にそろえるのは、性別による職業的役割を前提とした上で、男性と女性のあいだの賃金格差を固定しようとするものだから。
自民党 ニノ湯さとし 幸福実現党 大八木みつこ
回答なし
党の公約を見てくれと返答
回答待ち
民進党 福山哲郎 日本共産党 大河原としたか
2、3、4 3、4

雇用と格差(自由記述欄)

【参考】自民党・参院選公約の要旨

自民党参院選公約要旨

「最低賃金1000円を目指す。同一労働同一賃金の実施により正規・非正規の格差を是正する。正規雇用への転換を希望する非正規労働者のキャリアアップを図る。」
「待機児童解消を目指し保育の受け皿を50万人分増やす。保育士の処遇を7%改善したが今後新たに2%改善する。幼児教育の無償化を進める。低所得世帯やひとり親家庭への支援を拡充。」

民進党 福山哲郎

我が国の格差拡大の最大の原因は、行き過ぎた規制緩和による非正規雇用の急増であり、雇用者全体の約4割が非正規雇用となっている。非正規雇用の拡大は、各際の問題にとどまらず、人材の育成や少子化の観点からも、我が国にとって大きな問題であり、大胆な取り組みが必要である。まずは、非正規・正規の賃金格差を解消すること。「同一価値労働同一賃金」の原則のもと、雇用形態による合理的理由のない処遇・待遇の差別を禁止するとともに、賃金の低い労働者に合わせることがないようにしていくことが必要。そして、最低賃金の引き上げ。わが国の最低賃金は先進国のなかでも低い水準にあり、例えば、物価を考慮しても、オーストラリアの6割程度にとどまっている。国内で見ても地域間によって大きな差がある。民進党は、加重平均ではなく、誰もが時給1,000円以上となるよう最低賃金の引上げをめざす。最低賃金の引き上げは、特に、中小企業・小規模事業者にとっては大きな負担となりかねない。そのため、中小企業・小規模事業者にとって大きな負担となっている、社会保険料の事業主負担を軽減したい。また、昨年の通常国会で、労働者派遣法が改悪され、“生涯”派遣で低賃金の派遣社員を増やすこととなった。企業が派遣社員を次々と取り替えながら安く使い続けるような現在のしくみを見直すとともに、派遣社員に正社員の道を開き、派遣社員の待遇改善を図っていきたい。さらに、非正規雇用については、期間の定めのない直接雇用を原則とし、有期雇用は「業務自体が有期のもの」など合理的な理由がある場合に限るなどの法的措置の検討も必要。保育については、ヒト(保育士)と施設の質の確保と量の拡大の両立が必要。全産業平均より約11万円も低い保育士等の月給を5万円引上げ、専門的資格を持つ保育士が誇りを持って仕事を続けていける環境を整え、子どもの命と成長を安心して預けることができる状況をつくっていく。

日本共産党 大河原としたか

正社員が減少し、派遣や契約社員などの非正規雇用への置き換えが進んでいます。とりわけ派遣労働においては、派遣会社による中間搾取により、派遣労働者は低賃金で働くことを余儀なくされています。行き過ぎた派遣労働の規制緩和を改め、派遣労働は少なくとも一時的・臨時的な業務に限定し、恒常的な業務での派遣労働を制限するなど、派遣労働への規制を厳しくします。

また、同一労働同一賃金を法制化して非正規雇用労働者の待遇を改善し、最低賃金もただちに時給1000円に引き上げ、時給1500円をめざして引き上げていきます。ブラック企業・ブラックバイトをなくし、労働時間の上限規制を設けて長時間労働そのものに規制をかけ、労働者の心身の健康を守ります。

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