公開質問状の全文

I. 安全保障

Q1. (安保関連法制)

昨年9月19日に国会で可決された現行の安保関連法制について、どのようにお考えでしょうか。まずa~cから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から5の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可)

  1. 廃止すべきである。
  2. 廃止にする必要はない。
  3. どちらとも言えない。
(理由)
  1. 安保関連法制は日本の安全保障にとって必要であり、米軍支援の強化によって米国との同盟が強化され、中国などに対抗できる抑止力が高まるから。
  2. 海外への自衛隊派遣が容易になったことで、日本の国力にふさわしい国際貢献が可能になるから。
  3. 安保関連法制は違憲の内容を含んでいるから。
  4. 安保関連法制の「可決」にいたる政治手法が、立憲主義、民主主義に基づく手続きを大きく逸脱するものだったから。
  5. 安保関連法制は、米国の全世界的な軍事行動に日本を巻き込み、自衛隊員が海外での戦闘で死亡したり、日本人がテロ攻撃のターゲットとされたりする危険を増大させるから。

Q2. (防衛費)

安倍内閣は、本年3月に2016年度当初予算を閣議決定しました。「文教及び科学振興費」を前年度比で4億円削減する一方、「防衛関係費」は前年度比740億円を増大させ、当初予算としては戦後初めて5兆円を超えるものとしました。防衛体制強化の理由は「南西諸島の島嶼部における防衛体制」の強化であり、尖閣諸島(釣魚群島、釣魚台)に狙いを定めた動きといえます。費目としては、イージス艦(1隻で1734億円)、オスプレイ(4機で計447億円)、ステルス戦闘機F35A(6機で計1084億円) など米国製の高額な兵器の購入経費を計上しています。

この防衛費の伸びについて、どのようにお考えでしょうか。まずa~dから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:「平成28 年度予算」、『毎日新聞』2015年12月18日付

  1. 防衛費をもっと増大させるべきであった。
  2. 防衛費の伸びは適切な程度であった。
  3. 防衛費は前年度と同程度に抑えるべきであった。
  4. 防衛費は前年度より削減すべきであった。
(理由)
  1. 日本を取り巻く安全保障環境が変化し、中国の軍事的脅威が増している以上、最新鋭の兵器を備えることにより航空・海上の優勢を保つことが重要だから。
  2. 多額の予算を投入して兵器を購入しても海上の無人島を防衛することは難しく、中国とのあいだで軍備競争のスパイラルに陥る公算が強いから。
  3. 領土問題は、海上保安庁による警備態勢の強化や、外交努力によって解決すべきであり、海洋資源については日・中・台の共同開発に委ねるべきだから。
  4. 米国の軍事産業の利益のために、中国の軍事的脅威が煽られている感が強いから。
安全保障(自由記述欄)

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II. 憲法

Q3.(憲法の役割)

憲法において重要な要素は、どこにあるとお考えでしょうか。 a〜cからご自身のお考えにもっとも近いものをひとつご選択ください。

  1. 政治権力の発動をコントロールし、暴走を抑止するところ。
  2. 国の成り立ちや伝統を示し、国家の進むべき目標を示すところ。
  3. 国民の生き方を示し、国家における各人の役割を示すところ。

Q4.(緊急事態条項)

自由民主党による「日本国憲法改正草案」(2012年)では、「外部からの武力攻撃」「内乱等による社会秩序の混乱」「大規模な自然災害」「その他法律で定める緊急事態」において、内閣総理大臣が閣議を経て緊急事態を宣言できるとしています。そして、緊急事態の際には内閣は「法律と同一の効力をもつ命令」を制定する権限をもち、何人も「国その他公の機関の指示に従わなければならない」と定めています。

この緊急事態条項について、どのようにお考えでしょうか。まず a〜cから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:自由民主党「日本国憲法改正草案」 2012年

  1. 憲法を改正して、自民党案の内容で緊急事態条項を設けるべきである。
  2. 憲法を改正して、自民党案とは異なる内容で緊急事態条項を設けるべきである。
  3. 緊急事態条項を設ける必要はない。
(理由)
  1. 自民党案に定める緊急事態条項と同趣旨の規程は諸外国でも設けているものであり、国民の生命・安全を守るために必要だから。
  2. 自民党案に定める緊急事態条項は「緊急事態」の定義が曖昧であり、武力攻撃、自然災害などの相異にかかわりなく、内閣に大きな権限を付与するものだから。
  3. 自民党案に定める緊急事態条項は、国会による承認を事後でもよいとしている点など、内閣に付与する権限が諸外国の同趣旨の規程に比しても極めて大きいから。
  4. 外部からの武力攻撃については自衛隊法、自然災害については災害対策基本法などがすでに整備されており、不十分な点も法改正で対応できるから。
憲法(自由記述欄)

0189

 

III. 米軍基地

Q5.(辺野古への基地建設)

在日米軍専用施設の約74%が、日本全土の0.6%を占めるにすぎない沖縄県に集中しています。米軍普天間飛行場の「県内移設反対」という沖縄の民意は政府によって無視され、沖縄県名護市の辺野古に今後200年間の使用を想定した新基地の建設が進められてきました。辺野古の埋め立て承認取り消しをめぐり、国が翁長雄志知事を訴えた代執行訴訟については、本年5月現在、福岡高等裁判所那覇支部の和解案を双方が受け入れることによって工事は止められていますが、安倍首相は「辺野古への移設が唯一の選択肢であるという国の考え方に何ら変わりはない」と述べています。他方、普天間飛行場の返還交渉時に在日米国大使だったウォルター・モンデール氏は、『琉球新報』のインタビューにおいて普天間飛行場の移設先について「沖縄とは言っていない」「日本政府が別の場所に配置すると決めれば、私たちの政府はそれを受け入れるだろう」と語っています。

辺野古への移設工事をどう評価されますか。まずa〜eから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:『朝日新聞』2016年3月4日付、『琉球新報』2015年11月9日付

  1. 辺野古への移設工事を推進すべきである。
  2. 辺野古への移設工事を少なくとも数ヶ月間中止すべきである。
  3. 辺野古への移設工事は無期限中止とすべきである。
  4. 辺野古への移設工事は断念した上で、県外あるいは国外への普天間飛行場移設を追求すべきである。
  5. 辺野古への移設工事は断念した上で、国外への普天間飛行場移設を追求すべきである。
(理由)
  1. 米国との同盟関係による抑止力を維持しながら、人口密集地である普天間飛行場近辺の危険を取り除くためには、辺野古への移設のほかに選択肢がないから。
  2. 沖縄に駐留する米軍の7割を占める海兵隊は上陸用の部隊であり、沖縄および近辺の島嶼の防衛を任務としているわけではないから。
  3. 米国政府が辺野古を「唯一の選択肢」とみなしているわけではないことを前提として、米国政府との交渉を積み重ねるべきだから。
  4. 米軍基地による騒音や、犯罪行為の被害が長期間にわたって沖縄で継続しており、7割以上の住民が翁長知事の「辺野古埋立承認」取り消しを支持しているから。

Q6.(日米地位協定)

本年5月、行方不明になっていた沖縄女性の遺体が発見され、元海兵隊員である米国人軍属の男性が遺体遺棄容疑で逮捕されました。

こうした事件がくり返される要因として、日米地位協定(1960年締結)により米国軍人・軍属が治外法権的地位を享受している問題が指摘されています。日米地位協定のもとでは、米国の軍人・軍属による犯罪について、公務中であれば裁判権は米側にあると定めており、また、公務外の場合でも、米国の軍人・軍属が基地内にいる時には、起訴されるまで日本側が身柄を拘束できないこととなっています。

同様の事態がくり返されることを防ぐために、どのような措置が必要とお考えでしょうか。a〜dからご自身のお考えに近いものをご選択ください。(複数回答可
(典拠:日本弁護士連合会『日米地位協定の改定を求めて』、『毎日新聞』2016年5月19日付

  1. 米国政府に対して抗議し、軍人や軍属の綱紀粛正を求めること。
  2. 沖縄に駐留する米国の軍人・軍属について、公務外であればつねに日本側に逮捕・勾留権がある体制に改めるように、日米地位協定を改正すること。
  3. 米軍の発行する「公務証明書」を証拠として軍人・軍属が「公務中」であるか否かを判断してきた体制を改め、日本側の捜査機関および裁判所が総合的に判断できる権限のあることを明確にするために、日米地位協定を改正すること。
  4. 「本土防衛」のための捨て石とされた沖縄戦の経験、戦後米軍占領下の苦悩、復帰後も変わらぬ基地負担に鑑みて、沖縄からすべての米軍基地を撤去すること。
米軍基地(自由記述欄)

0189

 

IV. 原発

Q7.(伊方原発の再稼働)

四国電力は、伊方原発3号機について7月下旬にも再稼働させる方針を明らかにしています。この方針について、どのようにお考えでしょうか。まずa〜dから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から7の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可

  1. 予定通り再稼働すべきである。
  2. さしあたって7・8月中の再稼働は見合わせるべきである。
  3. 再稼働は無期限延期とすべきである。
  4. 再稼働を断念し、廃炉とすべきである。
(理由)
  1. 原子力規制委員会が新規制基準への適合性を確認したから。
  2. 愛媛県伊方町の住民が経済的に困窮するから。
  3. 四国電力の採算を改善する必要があるから。
  4. 中央構造線断層帯への近さ、避難経路の確保の困難という立地上の問題があるから
  5. 放射性廃棄物処理の見通しが依然として立たない状態だから
  6. 放射性廃棄物の中には核兵器に転用できるものも含まれているから。
  7. 福島第一原発の事故により原発事故の被害が空間的にも、時間的にも甚大なものであることが明らかになった上に、まだ福島の事故も終息にはほど遠い状態だから。

Q8.(原発事故時の避難計画)

原子力規制委員会は、原発事故の際の避難計画は自治体の所管であるとして、再稼働に際しての条件に含めていません。日本で唯一稼働中(本年5月現在)の川内原発について、鹿児島市や川内市の定めた避難計画では「屋内退避」を基本としていますが、熊本地震のように大規模な地震が生じた場合には、緊急避難用の道路が寸断される上に、屋内退避がかえって危険であることが明らかとなっています。京都府についても、京都駅から大飯原発までの距離(90キロ)は、福島原発事故で大量のホット・スポットの生じた郡山市から福島第一原発までの距離であることをふまえた避難計画の必要が指摘されています。

原発事故時の避難計画について、どのようにお考えでしょうか。a〜cからご自身のお考えにもっとも近いものをひとつご選択ください。(典拠:「鹿児島市原子力災害対策避難計画」、「薩摩川内市原子力防災計画」

  1. 避難計画は現状のもので十分である。
  2. 現状の避難計画は必ずしも十分ではないが、避難計画を作りながら同時に原発は稼働させ続けるべきである。
  3. 原子力規制委員会は避難計画を再稼働の条件にすべきであり、すでに稼働している川内原発については複合災害を想定した避難計画の完成までいったん停止すべきである。

Q9.(望ましい電源構成)

経済産業省は、昨年7月、2030年の「望ましい電源構成」を、原子力20.22%、再生可能エネルギー(太陽光、太陽熱、水力、風力、地熱など自然エネルギー全般の総称)22.24%、とする方針を決定しました。資源エネルギー庁電力調査統計によれば、2014年度時点での電源構成は、原子力0.0%、再生可能エネルギー8.8%でした。今後、中期的な見通しとして、どのような電源構成が望ましいとお考えでしょうか。2020年時点、2025年時点の目標について数値でお答えください。
(典拠:「資源エネルギー庁電力調査統計」

  • 2020年時点 原子力[ ]%程度 再生可能エネルギー[ ]%程度
  • 2025年時点 原子力[ ]%程度 再生可能エネルギー[ ]%程度
原発(自由記述欄)

0189

 

V. 経済政策

Q10.(アベノミクス)

「アベノミクス」と称される経済政策がスタートしてから約3年半が経過しました。その成否についてどのようにお考えでしょうか。ご自身のお考えにもっとも近いものをご選択ください。

この方針について、どのようにお考えでしょうか。まずa〜cから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から5の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可

  1. アベノミクスは成功しており、第2ステージを推進すべきである。
  2. アベノミクスによる経済効果は限定的であり、再検討すべき時機を迎えている。
  3. アベノミクスは失政であり、抜本的な転換を必要とする。
(理由)
  1. 株価上昇、輸出中心企業の収益回復、企業倒産件数の減少、雇用増加と賃金上昇などに見られるように「経済の好循環」を生み出しつつあるから。
  2. 輸出中心企業の利益は、これまでのところ国内の雇用や設備投資にあまり回っていないものの、今後日銀のマイナス金利政策と相まって実体経済を好転させるはずだから。
  3. 質的緩和で日本銀行が「リスク資産」の買い入れを推進したことにより年金や国債が投機の対象となり、一部の輸出企業やヘッジファンドが儲けるにとどまったから。
  4. 雇用増の中身は非正規雇用であり、賃上げの実施は一部の大企業にみられる現象にすぎないから。
  5. 円安で食品など日常生活のコストが増大し、実質賃金は低下し続け、デフレ脱却、物価上昇という目標は達成できていないから。

Q11.(消費税)

安倍政権は、消費税を10%に引き上げると同時に、「酒類」と「外食」を除く飲料食品、定期購読の新聞については、税率を8%に据え置く方針を明らかにしています。消費税引き上げの方針についてどのようにお考えでしょうか。まずa〜eから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可

  1. 予定通り税率引き上げをおこない、あわせて「軽減税率」を導入すべきである。
  2. さしあたって税率引き上げを見送るべきである。
  3. さしあたって税率引き上げを見送り、消費税の逆進性を緩和するための「給付付き税額控除」とのセットでの導入について時間をかけて検討すべきである。
  4. 税率引き上げ断念し、現行8%のままとすべきである。
  5. 税率の引き下げを図るべきである。
(理由)
  1. 社会保障制度の充実のために、税率引き上げが不可欠だから。
  2. 再度消費税率の引き上げを延期した場合、日本の国債の格下げにより企業の資金調達が困難となるリスクが大きいから。
  3. 消費税率を8%へと引き上げて以来消費が低迷し、実質賃金が4年連続でマイナスとなるなど、さらなる引き上げが可能な状況ではないから。
  4. 社会保障制度の財源は、所得税の累進制の強化、富裕層・大企業による「タックス・ヘイヴン(租税回避地)」を利用した脱法的行為の規制などにより調達できるから。

Q12.(TPP)

安倍政権は、環太平洋連携協定(TPP)の批准を進めようとしています。TPPの批准について、どのようにお考えでしょうか。まずa.cから回答をひとつ選んだ上で、その理由について①から⑦の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:『日本経済新聞』2015年5月2日『日本経済新聞』2016年4月19日付

  1. 国会で批准すべき。
  2. 国会での批准は当面見合わせるべき。
  3. 国会で批准すべきではない。
(理由)
  1. 自動車など工業製品の輸出増大を見込める上に、農業部門でも付加価値を高めて輸出を増大させる見通しや、消費者として海外の農産物が安くなるメリットがあるから。
  2. 農林水産物に及ぼす影響にかかわる政府試算の根拠が薄弱であり、メリット・デメリットの正確な判定が困難だから。
  3. コメなど重要5項目については段階的な関税撤廃も認めないという国会決議に違反する内容の協定だから。
  4. 政府が交渉の経緯を公開しないなど秘密主義的な態度をとっているから。
  5. 食料自給率の大幅な低下を招いて、食料上の安全保障を危険にさらす可能性が強いから。
  6. 特定の多国籍企業や団体の利益となるように管理された貿易協定であり、医薬品が高騰したり、遺伝子組み換え農作物の安全基準が変更されたりする恐れがあるから。
  7. 囲い込まれた地域以外との貿易を不自由なものとする排他的貿易協定であり、多国間での多角的な「自由・無差別・互恵」の貿易という原則を掘り崩すものだから。
経済政策(自由記述欄)

0189

 

VI. 雇用と格差

Q13.(非正規雇用)

日本社会における深刻な少子化・未婚化の根底には、若年層で非正規雇用(パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託など)が全労働者の4割近くを占める事態があると指摘されています。国税庁の調査(2014年)によれば、年間の平均給与は正規男性が532万円、正規女性が359万円、非正規男性が222万円、非正規女性が148万円であり、非正規労働は低賃金で当然とみなされる風潮が強くあります。また、仕事自体は継続して存在する場合でも有期で雇用される例が広く見られます。これに対して、安定した雇用のもとにおいてこそ労働者の能力も高められ、持続可能な成長が可能になるという見解も見られます。

非正規雇用の増大に対してどのようにお考えでしょうか。a〜eからご自身のお考えに近いものをご選択ください。(複数選択可
(典拠:国税庁長官官房企画課「平成26年分民間給与実態統計調査」

  1. 雇用の流動化・柔軟化・多様化を図るために、非正規雇用が一定の割合を占めるのはやむをえない。
  2. 非正規労働者の中でも専門的知識を有するなど特に有能と認められる者については、特例措置として無期雇用に転換したり、正社員化したりすることが必要である。
  3. 労働契約法など関連法令を改正し、正規労働者と非正規労働者の待遇の差について、事業者にその合理性について説明義務を課すべきである。
  4. 労働契約法など関連法令を改正し、正規労働者と非正規労働者の待遇の差について、法令に違反した場合には事業者への罰則規定を設けるべきである。
  5. 労働契約法など関連法令を改正し、恒常的・継続的な仕事に対して「有期雇用」を設定することを許さない「入り口規制」を設けるべきである。

Q14.(保育士の給与)

「保育園落ちた日本死ね」という匿名ブログを契機として「保育園に落ちたの私だ!」という声が広がり、保育園の待機児童の増大、保育士不足に注目が集まっています。保育士の給与は認可保育所の運営費にかかわる国の基準に準拠しており、平均給与は約22万円と、全産業平均に比して10万円近く低い状態です。安倍内閣は、本年5月、「ニッポン一億総活躍プラン」をまとめ、保育士の月給について従来の処遇改善に加えてさらに2%(月額約6000円)引き上げた上で、ベテラン保育士については、全産業の女性労働者平均とのあいだの4万円程度の賃金差を埋める方針を公表しました。

保育士の給与問題について、どのようにお考えでしょうか。まずa〜eから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:「平成27年賃金構造基本統計調査」「ニッポン一億総活躍プラン」

  1. 保育士の給与は現状維持でよい。
  2. 政府プランの通り、ベテラン以外については2%程度アップすることが望ましい。
  3. ベテランと若手とを問わず、保育士の給与を女性の全産業平均並みとすべきである。
  4. ベテランと若手とを問わず、保育士の給与を全産業平均並みとするため、さしあたって一律5万円程度アップすべきである。
  5. ベテランと若手とを問わず、保育士の給与を全産業平均並みとするため、一律10万円程度アップすべきである。
(理由)
  1. 本来ならば、子どもは母親が愛情込めて育てるべきであり、保育園はやむをえない場合の必要悪だから。
  2. 子どもを生み、育てやすい環境を整備することは、少子化が深刻化する状況において社会全体の共通の課題とすべきことだから
  3. 子どもを生み、育てやすい環境を整備することは、憲法に定める「健康で文化的な.低限度の生活」を営む上で不可欠のことだから。
  4. 保育士の給与を女性の平均にそろえるのは、性別による職業的役割を前提とした上で、男性と女性のあいだの賃金格差を固定しようとするものだから。
雇用と格差(自由記述欄)

0189

 

VII. 子育てと教育

Q15.(子どもの貧困対策)

厚生労働省の調査(2012年)によれば、国民の平均的な所得の半分以下の「貧困ライン」にある18歳未満の子どもはおよそ6人に1人に達し、さらに「ひとり親世帯」の場合、貧困率は2人に1人を超えています。政府は、「ひとり親家庭」を対象とした児童扶養手当について、第2子については現行の月額5,000円を.大10,000円、第3子以降は3,000円を.大6,000円(収入により減額)に引き上げる児童扶養手当改正案を提出し、国会において全会一致で可決されました。野党4党は、第2子以降の支給額を一律で10,000円引き上げるとともに、年3回支給という現行方式を改め、毎月1回とする改正案を共同提出していましたが、自民党、公明党、おおさか維新の会の反対により否決されました。

政府案と野党案について、どのようにお考えでしょうか。a〜dからご自身のお考えに近いものをご選択ください。(複数選択可
(典拠:『東京新聞』2016年4月22日付『毎日新聞』2016年5月2日付

  1. 野党案では財源として年額220億円の国庫負担を必要とするのに対して、政府案では年額84億円であることを考えれば、政府案が妥当である。
  2. 野党案の財源である220億円は2016年度政府予算のオスプレイ2機分相当であることを考えれば、財源が不足しているとはいえない。
  3. 毎月の支給は、実務を担う自治体の負担を増すので望ましくない。
  4. 毎月の支給は、「ひとり親家庭」の生活の安定のために必要である。

Q16.(教育費)

子どもの貧困率の上昇にともなって、経済的理由ゆえに高校や大学への進学を断念せざるえない若者や、卒業後に奨学金の返済に追われる若者の増大が指摘されています。日本学生支援機構の調査によれば、貸与型奨学金の受給者は大学学部生の半分近くにまで増大する一方、卒業後に低所得などを理由として定められた通りの返済ができない者も増加し、その数は返還すべき者の3分の1近くに及んでいます。経済協力開発機構(OECD)の調査によれば、国内総生産(GDP)に占める教育への公的支出の割合(3.5%)は加盟34ヶ国中.下位であり、「日本の高等教育機関の学生は高い授業料を支払う必要があるが、公的補助の恩恵を受ける学生は少ない」と指摘されています。

このような奨学金をめぐる状況について、どのようにお考えでしょうか。a〜dからご自身の考えに近いものをご選択ください。(複数選択可
(典拠:日本学生支援機構「平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」OECD「図表で見る教育」2015年版

  1. 奨学金を受給された者と受給されなかった者との公平性や、奨学金のための財源確保という観点から、有利子の貸与型奨学金を基幹とするのはやむをえない。
  2. 有利子の貸与型奨学金は実質的に「過重な学生ローン」となってしまっているので、原則として無利子に切り替えるべきである。
  3. OECD加盟国で、大学の学費支払いを求められながら、返済不要の給付奨学金がないのは日本だけであり、ただちに給付型奨学金を導入すべきである。
  4. 教育への公的支出の割合を、OECDの平均(4.7%)に近づけるために少なくとも1%(5兆円)程度引き上げ、これにより学費低減を図るべきである
子育てと教育(自由記述欄)

0189

 

VIII. 女性の人権

Q17.(夫婦別姓)

最高裁判所は、昨年、夫婦別姓を認めない民法の規定について憲法違反ではないという判断を示す一方、制度のあり方については国会で論じられるべきだと指摘しました。これを受けて、野党4党は選択的夫婦別姓を認める民法改正案を国会に提出しました。与党側は「党内議論がまとまっていない」という理由で、今国会では審議入りしない見通しです。

選択的夫婦別姓制度の導入についてどのようにお考えでしょうか。まずa〜cから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から6の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可
(典拠:『毎日新聞』2016年5月12日付

  1. 望ましくない。
  2. 望ましい。
  3. どちらとも言えない。
(理由)
  1. 夫婦同姓であってこそ家族としての一体感が生まれるから。
  2. 夫婦が別姓の場合には子どもに望ましくない影響が生じる可能性もあるから。
  3. 仕事上で不都合があるなら、法律で通称使用を認めればよいから。
  4. 家族のつながりは、姓の同一性ではなく愛情や信頼にあるから。
  5. しばしば女性の側が改姓を否応なく迫られることにより、自らのアイデンティティを否定される思いをするから。
  6. 通称がすべての職場で認められるわけではなく、仕事を持つ女性にとって改姓は現実的な不利益にもつながるから。

Q18.(日本軍慰安婦問題)

昨年末の慰安婦問題にかわる日韓合意において、日本政府は謝罪の意を表明し、韓国政府が元慰安婦の方々の支援を目的として設立する財団に対して10億円を拠出するとする一方、日本大使館前の少女像(平和の碑)について韓国政府が「適切な処置」をとることを求め、これをもって「.終的かつ不可逆的な解決」とする見解を示しました。

この日韓合意について、どのようにお考えでしょうか。まずa〜dから回答をひとつ選んだ上で、その理由について1から4の中でご自身のお考えに近いものをご選択ください。(理由については複数選択可

  1. 合意を廃棄すべきである。
  2. 合意を履行すべきである。
  3. 合意を履行すべきである。ただし、安倍首相が自ら謝罪すべき内容に具体的に言及するとともに、少女像にかかわる要求を取り下げることが必要である。
  4. 合意をいったん廃棄した上で、日本政府は、女性の人権という観点から日本軍兵士による性暴力について法的責任を認め、明白な謝罪と補償をおこなうべきである。

(理由)

  1. 強制連行された証拠がない以上、日本軍慰安婦は一般の売春婦と同様であり、当時合法だった売春について謝罪や補償は不要だから
  2. かつて「河野官房長官談話」が認めたように、日本軍慰安婦が総じて本人たちの意思に反して徴募され、慰安所において苦痛を経験したことは否定できない。ただし、日韓基本条約(1965年)により補償問題は「解決済み」である以上、今回の合意以上の謝罪や補償は困難だから。
  3. 合意の内容は不十分であるものの、日本軍慰安婦とされた女性が次々と亡くなっていく状況に鑑みて、この合意を糸口として問題の解決を図らざるをえないから。
  4. 日韓合意は、当事者の頭越しになされた「合意」である点で交渉のプロセスに致命的な問題を抱えているから。
女性の人権(自由記述欄)

0189

 

IX. 報道の自由

Q19.(特定秘密保護法)

2014年に施行された特定秘密保護法第10条では、秘密を指定した行政機関が「我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがある」と判断すれば、国会から求められても秘密の提示を拒否することができると定めています。会計検査院は、これについて、憲法第90条で国の収入支出の決算を毎年すべて検査院が検査して国会に提出すると定めていることに抵触する恐れがあるとして修正を要求しましたが、認められませんでした。

特定秘密保護法と会計検査の仕組みの関係について、どのようにお考えでしょうか。a〜dからご自身のお考えにもっとも近いものをご選択ください。
(典拠:『毎日新聞』2015年12月8日付

  1. 安全保障上の配慮は他のことがらに優先すべきであるから、特定秘密の対象とされた事項が会計検査の対象とならないのもやむを得ない。
  2. 特定秘密の対象とされた事項が会計検査の対象とならないのはやむを得ないものの、憲法違反の恐れがあるので、憲法を改正すべきである。
  3. 検査を受ける立場にある政府が、政府から独立した機関である会計検査院に対し提出すべき文書を選べるならば、憲法違反の「抜け穴」を認めることになる。特定秘密保護法第10条を修正し、すべての予算項目を会計検査の対象とすべきである。
  4. 特定秘密保護法は、公務員らが特定秘密を漏らせば.高懲役10年を科す罰則があるばかりでなく、秘密に迫った側の記者についても.高懲役5年の罰則を科すことを規定しているので、報道の自由を妨げ、知る権利を大幅に制限するものである。違憲の恐れが強く、廃止が適当である。

Q20.(放送法)

国連人権理事会の特別報告者デビッド・ケイ氏(米カリフォルニア大学教授)は、本年4月、「日本の報道の自由が深刻に脅かされている」という見解を表明し、放送事業者に対して「政治的に公平であること」を求めた放送法第4条は政府による恣意的運用の恐れが強いので削除すべきであると提言しました。また、NGO「国境なき記者団」が発表する「世界報道の自由度ランキング」で、日本の順位は2010年には11位でしたが、2016年には72位にまで下がり、台湾(51位)、香港(69位)、韓国(70位)よりも下となりました。

放送法にかかわる国連人権理事会特別報告者の提言について、どのようにお考えでしょうか。次の選択肢から、a〜cからご自身のお考えにもっとも近いものをご選択ください。(典拠:『朝日新聞』2016年4月22日付

  1. テレビ報道が庶民に対して大きな影響力を持つ以上、政府がこれを公正に管理し、政治的に公平とは思えない報道がくり返された場合には、総務大臣が放送法および電波法の規定にしたがって「停波」を命じるのは当然である。
  2. 放送法第4条については、放送事業者が遵守すべき倫理規定に過ぎないので削除する必要はないが、総務大臣がこれを電波法と結びつけて「停波」の可能性について言及するのは不適切であり、放送事業者を萎縮させる効果を持つので望ましくない。総務大臣は発言を撤回すべきである。
  3. ジャーナリズムの核心が政府にとって報じられたくないことを報じることにある以上、政府が政治的公平さを判断するのは不当である。放送法第4条は削除し、個々の番組の適切さにかかわる判断は、政府から独立した放送倫理・番組向上機構(BPO)に委ねるべきである。
報道の自由(自由記述欄)

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